子育ての最終ミッションー無事とはいかずとも生き延びた話-3-

3月の手術が確定しましたので、私の勤め先(定年退職後のアルバイトです)に、3月いっぱいは、休みます。と連絡して、その他関係各所に連絡します。

 

2月中に2回通院して、3月初旬に息子と同日に入院しました。

 

手術前のあれこれ検査があり、手術前日には下剤を飲んで浣腸3回という苦行があり、これは聞いていなかったなあと思いながら耐えました。

 

よいよ手術当日、朝一でまず私の手術です。

事前の説明では、左側の腎臓を摘出するので、左わき腹に内視鏡と手術機器を入れる穴をあけて、足の付け根あたりを10cm程度切って、そこから腎臓を摘出するということでした。

摘出した腎臓は、そのままではすぐダメになってしまうので処置したうえで、私の1時間遅れでとなり?の手術室に入った息子に移植されるということです。

移植されるほうは、働かなくなった古い腎臓はそのままにして、足の付け根に近い大動脈に腎臓をつなげるということです。

 

看護師さんに連れられて、歩いて手術室に入りました。手術台に横になると、麻酔医の先生や看護師さんの言うなりされるままです。

やがて意識は遠くなり、気が付くと病棟のベットでした。午後1時頃で、ついていてくれた妻に聞くと、息子の手術もうまくいっているとのことで一安心です。

のどが渇くのですが、水はまだ飲めなくてうがいならよいということで、何度かうがいしながら、安静にしていました。

 

しかしその頃、執刀医の先生や麻酔医の先生は、腹腔内の出血が止まらない。出血する場所が特定できない。と大騒ぎをしていたそうです。

とにかく、輸血だ。血小板だ。ということで点滴に輸血が追加されます。

そして、午後4時ごろ執刀医の先生が

「もう一度、手術室に戻りましょう」と言ってきました。

本人は何が起こっているのか解らないまま覚悟を決めて、今度は車いすで手術室に入りました。

1回目と同じように意識が遠くなり、次に気が付いたのは午後11時過ぎで、妻がついていてくれました。あとから気が付いたのですが、そこは集中治療室(ICU)でした。

 

1日で2回の手術はなかなか無いなあと思っていましたが、これで終わりではありませんでした。

 

続く