子育ての最終ミッションー無事とはいかずとも生き延びた話-2-

さて、私が息子に腎臓を提供しようと決意したときから、腎移植に向かって準備が始まります。

 

息子が入院し、人工透析に通っていた病院では、腎移植の設備がないし、経験のある執刀医もいないということで、できるだけ近い病院にいる腎移植の専門の先生を紹介してもらいました。

 

妻も含め3人で外来の移植相談ということで、話を聞きに行きました。

その先生のいる病院でも、現在は移植をやっていないということでしたが、県内や東京の移植の事例の多い病院について教えてもらい、移植を受ける患者をエシピエント、腎臓を提供するひとをドナーと呼ぶことも教えてもらいました。

また、移植のリスクについて、移植3日目で腎臓が機能しなくなって人工透析に戻ってしまった例とか、成功しても免疫用製剤を一生飲み続けることになる=感染症のリスクが高くなるとかを聞かされました。

 

結局、移植事例が多いということで、その先生の出身で今でも週1~2回診察に行っているという東京の大学病院で手術を受けることにしました。

自宅からはかなり遠いのですが、命がかかっているのだから億劫がらずに通うことにしました。

 

東京の病院の外来の予約が取れたのは、結局10月でした。

電車で2時間以上かけて通院しました。

採血、採尿、レントゲンなどの検査をして、最初は内科医の先生が移植可能かどうか判断します。

私の血圧がやや高い(高いほうで130台)ということで、降圧剤を飲むことになりました。

 

2~3回通院して、息子は11月に検査入院しました。透析との兼ね合いで約2週間です。

私は12月に検査入院しました。こちらは5日間で退院できました。

退院前に執刀医の先生と手術日について打ち合わせをしました。

透析の期間が短いほうが成功率が高いというような話を聞いていたので、いつでもいいので、できるだけ早くお願いします。ということにして、結局3月の第1週ということになりました。

 

続く