続いて原発について

 福島の事故の後、運転停止した原発の再稼働について、各電力会社がいろいろ働きかけているようですが、もし私がそれを認可できる立場ならば、一つ条件を出したいと思います。
 それは、放射線を少しでも被曝する可能性のある作業員は、すべて直庸にすべし、というものです。
 雇用形態は問いませんが、電力会社が直接雇用契約を結んだ社員であることが条件です。下請、派遣などは使わない。
 被曝量の管理、健康管理などが下請けでできるわけない。というのが下請けを多数使っている企業で、20年以上下請けの作業員を統括する仕事をしてきた者の意見です。
 福島の事故前も、事故後も単純なヒューマンエラーが多発していました。
 作業スキルの蓄積、安全教育など、下請け作業員に徹底させるのは、正社員に教育するよりも数倍難しいものです。
 それでも普通の会社なら、大きなミスをしても、お得意様の工場が操業できなくなって損害弁償とか、作業員がけがをして人身事故とか程度の被害ですむところ、原発で大きな事故が起きれば、20万人が自宅に帰れなくなるのです。
 そうした状況を少しでも遠ざけるためにも、原子炉の周囲に立ち入る作業員は全員直庸を条件にしたいものです。
 原発を稼働すれば電力会社の赤字が解消というのであれば、それ相応のコストを覚悟してもらわなければなりません。